Essay of recor

音楽にまつわる慕情から哲学を綴る“エッセイ オブ レコー”

ありがとう <おとうさん&おかあさん>


いきものがかり/ありがとう(Live)【HD】 - YouTube

 ※この記事は2011年4月に書かれたものです。

 

“ありがとう”って伝えたい人はいますか?
誰を思い浮かべますか?大きなお世話ですか?

・・・いやね、今年小学校にあがった息子がこう言ったんですよ。

「“ありがとう”のCD買って!」

「いいよ。 あれか? “いきものががり”の?」

「…なにそれ? ホジホジ(´σ_` ) なに係?」

あ、グループ名は知らないのね。
息子の小学校に“生き物係”はないようです。

「おれが初めて買ったCD、というかレコード何だっけなあ?」
・・・思いを馳せてみる。

「そうだ、ウルトラマンレオ!」

ドラえもん音頭”のシングルが欲しくてレコード屋さんに連れて行ってもらったのですが、ウルトラマンレオのクールなレコードジャケットに心を奪われ6才にしてジャケ買い。

ウルトラマン生誕40周年記念 ウルトラサウンド殿堂シリーズ(7) ウルトラマンレオ

おれでさえ“レオ”なのに、 “いきものががり”とは・・・マセてるな、最近の子供。

さて、
子育ては追体験です。
忘れていた幼い頃の楽しい思い出を、子供を通してもう一度味わえます。

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保育園で教わってきた歌を聴いて「あぁ、そんな歌あったねぇ」とか、
小学校に上がれば算数セット、ランチセット、ラジオ体操にカブトムシ捕り・・・
きっと思い出す事はなかったであろう記憶のフラッシュバック祭りです。

そしてわが子を本当に愛おしく思う時、
「あー子育て面倒くせぇー」と思う時、
 (*゚パ )ハッ?・・・全ては、かつて自分がしてもらっていたんだ・・・と気付かされるのです。
幼少の自分と、若かった両親。
ふたつの視点から追体験できるのです!

今まで自分がもらってきた愛の深さ、親の大変さに気が付いても
残念ながら今更“ありがとう”は言えません。
愛ってやっぱり一方通行なのね。
恋は見返りを求めるけどね。
ないものねだりのI want you。それってC-C-Bじゃね?懐かしいわ。

・・・・・“ありがとう”って伝えたくて

手は繋げなくても、きっとこの声は届いていると思います。

 

セザンヌ絵画集 (近代絵画)

セザンヌ絵画集 (近代絵画)

壁 <奥野敦士さん>

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2013.10.19 ROGUE再結成 http://gbgb.jp/

 ↓※この記事は2011年4月に書かれたものです。
ROGUE(ローグ)。
群馬っ子なら、もちろん知ってますよね。ROUGE(ルージュ)じゃないよ。
BOOWYの弟、BUCK-TICKの兄ちゃんです。←微妙

1985年、デビュー当時富岡市のレコード屋さんの店頭には
大きく「ポストBOOWY!」と書かれたポップとポスターが貼ってありました。
ぼくはまだ小学生で、中学校にあがってから兄の影響で聴くようになりました。
ファーストアルバム『ROGUE』は我が青春のバイブルです。名曲ぞろいです。
今聴いても、1~4曲目までのたたみかけるような展開は神がかり的です。

4曲目“フェアリードリーム”に酔いしれていた中学生のぼくは、
おとぎ話のような国で少女と恋に落ちるという歌詞の世界そのまんまの夢を見て、
その後数日間(*´ρ`*)ボーーーッとして何も手につきませんでした。思春期真っ只中!

 
そんな素敵な曲を書いていたヴォーカルの奥野敦士さんが2008年、

不慮の事故により脊椎損傷、半身不随というハンディキャップを負い現在リハビリ中!
ブログ:奥野敦士の気まぐれ日記

・・・今もなお歌で人々に感動を与えているのです。
そしてポジティヴなメッセージを発信しているのです。

更に今月、「言葉で世界を変えられないだろうか ナンツッテ!」というコンセプトの元、彼の本を出版する為の“ナンツッテ!プロジェクト”が始動。
http://www.nantsutte.com/
“歌や言葉で世界は変えられる!教”のぼくにとっても目が離せません。

 
...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...

中学時代、友人と近所の壁にスプレーで落書きしました。

荒廃した街の不良を歌った曲“LOSE ONESELF”に憧れ、歌詞の通り“Lose oneself”と書いて、その前でおしゃれにカッコつけて写真を撮ったのです。 

が、つづりが間違っていました。
“lose on self”…見失うというより、完全に負けちゃってますよ。ナンツッテ?ナンツッテなの?
...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...

人生において突如として現れ、立ち塞がる壁。
そんな壁に臆する事無く、落書きしてやる位の力強さを奥野さんからもらいました。
ナンツッテ!
 

いろいろあるさ 生きてっからね 車椅子からの魂のメッセージ

いろいろあるさ 生きてっからね 車椅子からの魂のメッセージ

終わりのない歌

終わりのない歌

LIVE The Ultimate Collection

LIVE The Ultimate Collection

ニーバーの祈り <ヒロトとマーシー>

 

LIVE ALL SOLD OUT

THE BLUE HEARTSをはじめて聴いた時。


14才のぼくは
ステレオの前に座ってCDをセット、歌詞カードを開いた姿勢のまま最後の曲が終わるまで一歩も動けませんでした。

・・・足がしびれちゃって。 (*´ェ`*)ゝ エヘヘ

うそだよ。
心がしびれちゃって。

メロディーと言葉の、一つひとつが胸に刺さったのです。
特に“少年の詩”は何度も聴きました。
だけど、歌詞の「どうにもならない事なんて どうにでもなっていい事」という部分がよく分からなかったのです。
THE BLUE HEARTS “少年の詩” (goo音楽-歌詞)

それが大人になって分かりました。(たぶん)
「宿命は変えられないが、運命は変えられる」という事だと思うのです( ゜A゜ )!!

宿命とは“生まれる前に自分で自分に課した問題点”で、どうしても変えられない事。
生まれた時代、家族環境、ハンディキャップ、とか。
運命とは“自分の行動次第で変えられる事”で、今の意識の可能性。
成長そのもの、日々の努力によるスキルアップ、目標達成とかです。

“少年の詩”でヒロトが言いたかったのはきっと、「どうにもならない事をくよくよしてもしょうがない。今をがんばろう!」という事なのです!そうなのか?大丈夫か?おれ。

すると“泣かないで恋人よ”でマーシーはこう続けました。
 
あきらめきれぬ事があるなら
あきなめきれぬとあきらめる
あきらめきれぬ事があるなら
それはきっといい事だ

THE BLUE HEARTS “泣かないで恋人よ” (goo音楽 -歌詞)


この歌を聴いて確信に変わりました。
あきらめきれない事があるのはとても辛いけど、それはきっととても良い事なんだと思います。

人生とは、人間関係や病気、死別など思い通りにならない事から何かを学ぶ場であり、
その中で自分がいかに現実を作り出しているかを知る機会でもあると思うのです。

『ニーバーの祈り』でラインホルド博士はこう言っています。

神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。
【ニーバーの祈り(Serenity Prayer)(大木英夫訳 『終末論的考察』 中央公論社 1970年 )】

只今桜、満開ですね。
入園、入学、卒業、入社と新しい道に進まれた皆さん、おめでとうございます。
この不景気、中途、中年のフレッシャーさんも多いと思います。

そう、何かを始めるのに遅すぎる事なんてない。
新しい環境の中でとまどい思い通りに行かない事があっても、大丈夫。
それはきっと、いい事だ。
無責任。(●´_ゝ`)ノ)Д`)ペショ
 
※この記事2011年4月に書かれたものです。
 

 

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YOUNG AND PRETTY

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