Essay of recor

音楽にまつわる慕情から哲学を綴る“エッセイ オブ レコー”

CDの危機 <ハッチ>

 

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デジタル音楽配信の影響でCDの売り上げが低迷しているそうですね。

去年(2010年)にはあのHMV渋谷が閉店!

米調査会社Forresterが「2012年にはダウンロード音楽の売上がCDの売上を超える」と調査予測した時代までもう少しです。

 

パンクな友人、ハッチが言いました。

「最近タワーレコード行った?やばいぜ、お客さん少ないぜ」

 
ハッチは保育園の頃から生粋のパンクで、自分のベルトを外して振り回して暴れるデビルマンの不動明みたいな子でした。同じ組の園児がみんな白だと言っても黒と言い張る子でした。
ぼくも保育園時代に彼と戦ったことがありますが
積み木投げる、ベルトのムチ、髪ひっぱる、などその凶悪な戦法に
「チミ、本当に保育園児か?」と、びっくりしたものです。
 
・・・そんな昔の話をしていると彼は遠い瞳で嘆きました。
「おれ達はもう、あの頃のように心の底から無邪気に笑う事なんて出来ねぇんだよ」
みなしご、と言うより仁義なきハッチも大人になり、今やぼくの目の前でレコード店の不況と将来を案じていますよ。
あなどれませんよ、時の流れ。

昭和という過渡期を共に過ごしたぼく達は
あきらかにひとつの時代の終焉を感じずにはいられませんでした・・・。

今時はマイナーなCDも“一発検索ワンクリックで翌日お届け!”な世の中。
パソコン嫌いな彼は「タワレコなくなっちゃったら、どこでCD買えばいいんだよ?!」と
本気で心配しています。

そうだそうだ!みんなでCDを買おう!
ダウンロードなんて味気ないぜ!
リアルなお店でリアルなCDを買おう!
実際にお店に行って、目で見て、手で触れて、試聴して、CDを買おう!

好きなアーティストの新譜を買いに行く、その道中もわくわく楽しいひととき!プライスレス。
と奮い立ったのも束の間
自分を振り返ってみると、ここ数年ほとんどハードオフでした。
ごめんなさい。