Essay of recor

音楽にまつわる慕情から哲学を綴る“エッセイ オブ レコー”

ニーバーの祈り <ヒロトとマーシー>

 

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THE BLUE HEARTSをはじめて聴いた時。


14才のぼくは
ステレオの前に座ってCDをセット、歌詞カードを開いた姿勢のまま最後の曲が終わるまで一歩も動けませんでした。

・・・足がしびれちゃって。 (*´ェ`*)ゝ エヘヘ

うそだよ。
心がしびれちゃって。

メロディーと言葉の、一つひとつが胸に刺さったのです。
特に“少年の詩”は何度も聴きました。
だけど、歌詞の「どうにもならない事なんて どうにでもなっていい事」という部分がよく分からなかったのです。
THE BLUE HEARTS “少年の詩” (goo音楽-歌詞)

それが大人になって分かりました。(たぶん)
「宿命は変えられないが、運命は変えられる」という事だと思うのです( ゜A゜ )!!

宿命とは“生まれる前に自分で自分に課した問題点”で、どうしても変えられない事。
生まれた時代、家族環境、ハンディキャップ、とか。
運命とは“自分の行動次第で変えられる事”で、今の意識の可能性。
成長そのもの、日々の努力によるスキルアップ、目標達成とかです。

“少年の詩”でヒロトが言いたかったのはきっと、「どうにもならない事をくよくよしてもしょうがない。今をがんばろう!」という事なのです!そうなのか?大丈夫か?おれ。

すると“泣かないで恋人よ”でマーシーはこう続けました。
 
あきらめきれぬ事があるなら
あきなめきれぬとあきらめる
あきらめきれぬ事があるなら
それはきっといい事だ

THE BLUE HEARTS “泣かないで恋人よ” (goo音楽 -歌詞)


この歌を聴いて確信に変わりました。
あきらめきれない事があるのはとても辛いけど、それはきっととても良い事なんだと思います。

人生とは、人間関係や病気、死別など思い通りにならない事から何かを学ぶ場であり、
その中で自分がいかに現実を作り出しているかを知る機会でもあると思うのです。

『ニーバーの祈り』でラインホルド博士はこう言っています。

神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。
【ニーバーの祈り(Serenity Prayer)(大木英夫訳 『終末論的考察』 中央公論社 1970年 )】

只今桜、満開ですね。
入園、入学、卒業、入社と新しい道に進まれた皆さん、おめでとうございます。
この不景気、中途、中年のフレッシャーさんも多いと思います。

そう、何かを始めるのに遅すぎる事なんてない。
新しい環境の中でとまどい思い通りに行かない事があっても、大丈夫。
それはきっと、いい事だ。
無責任。(●´_ゝ`)ノ)Д`)ペショ
 
※この記事2011年4月に書かれたものです。
 

 

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